
庭の木を切るのに、市からお金が出るのか。6市を調べたところ、制度があったのは秦野・横須賀・鎌倉の3市でした。金額は10万円から100万円まで開きがありますが、それは制度の目的が違うからです。
6市の一覧
庭木の伐採に補助がある市は、6市のうち3市でした。金額の幅は10万円から100万円まであります。
| 市 | 状況 | 制度の名前 |
|---|---|---|
| 秦野市 | あり(1/2・上限10万円) | 危険木伐採等補助事業/風水害による土砂・倒木撤去助成金 |
| 横須賀市 | あり(1/2・限度額30万円/生涯一度限り) | 既成宅地立木伐採工事への助成 |
| 鎌倉市 | あり(森林なら上限100万円/がけ地の伐採は上限100万円) | 民有緑地維持管理助成事業/既成宅地等防災工事費資金助成事業(伐採工事) |
| 茅ヶ崎市 | 確認できませんでした | — |
| 藤沢市 | 確認できませんでした | — |
| 小田原市 | 確認できませんでした | — |
金額の差は、制度の目的の差です。秦野市(上限10万円)は「倒れそうな1本を切る」ための補助、横須賀市(上限30万円)は「がけの上の木が倒れて土砂災害になるのを防ぐ」ための助成、鎌倉市(上限100万円)は「森林として残っている緑地を維持する」ための助成です。庭の木を1本切りたいだけなら、鎌倉市の100万円は使えないことのほうが多くなります。
対象になる木は「太さ」と「高さ」で決まる
制度のある3市に共通しているのが、胸高直径(地上約1.2メートルの高さの幹の直径)と樹高で線を引いていることです。
| 市 | 太さ | 高さ | そのほかの条件 |
|---|---|---|---|
| 秦野市 | 胸高直径20cm以上 | 樹高5m以上 | 立ち枯れまたは傾斜が激しい/住宅や道路からおおむね5m以内/専門事業者への委託 |
| 横須賀市 | 地上約1.2mの幹の直径20cm以上 | 樹高5m以上 | 高さ2m以上・勾配30度以上のがけに生えている/地上約2.0m以下で伐採/生涯一度限り |
| 鎌倉市 | 森林法第2条の森林であること(木竹が集団して生育している土地) | 灌木は対象外/指定区域かどうかで補助率が変わる | |
まず、切りたい木の幹にメジャーを当ててください。直径20センチは、大人が両手で囲んでちょうど届くくらいの太さです。ここに届かない木は、ほとんどの制度で対象外になります。
切る前の補助と、倒れた後の助成は別もの
秦野市には、危険木伐採等補助事業(1/2・上限10万円)とは別に、風水害による土砂・倒木撤去助成金(対象経費の50%・最大10万円)があります。台風などで実際に倒れた木の撤去に使うものです。
倒れた後の助成には順番があります。秦野市の土砂・倒木撤去助成金は「市職員による被害状況の確認後に撤去」が条件で、被害日から90日以内に撤去を完了する必要があります。慌てて先に片付けてしまうと、助成を受けられません。倒木の直後にやることは → 台風で木が倒れたら
費用の目安
庭木の伐採は1本5,000円からが目安です。ただし次の条件が重なると、金額は何倍にもなります。
- 木が高い(高所作業車やクレーンが必要になる)
- 隣家や電線が近い(枝を1本ずつ下ろす手作業になる)
- 重機が敷地に入れない(人力での運び出しになる)
- 切った木の処分まで頼む(処分費が別に乗る)
- 抜根まで頼む(根を掘り起こす作業は伐採とは別料金)
補助を使うにしても、まず見積書がないと申請できません。そして多くの市で「専門事業者への委託」が条件になっているので、自分で切る前提では補助が受けられない点にも注意してください。
補助を使うにも、まず見積書が要ります
高さ・場所・処分の有無で金額は大きく変わります。現地を見てもらってから、市の担当課に相談するのが早道です。
無料で伐採の見積を依頼する1本5,000円〜・24時間受付木を切る前に、確かめておきたいこと
その家を売る予定があるなら、伐採も片付けもしないまま査定を受けられます。空き家や訳あり物件を扱う買取会社は、庭が荒れたままの状態で金額を出します。先に金額を知ってから「切る費用をかける意味があるか」を決めたほうが、順番として損をしません。名義が親のままでも査定は受けられます。
空き家・実家の買取査定を依頼する(無料)住み続ける家・貸す予定の家なら、この話は関係ありません。神奈川の実家を手放すかどうか迷っている場合だけ、先に金額を見てください。
よくある質問
庭木の伐採に補助が出るのはどの市ですか?
2026年9月時点で、秦野市(危険木伐採等補助事業:対象経費の2分の1・上限10万円)、横須賀市(既成宅地立木伐採工事への助成:費用の2分の1・限度額30万円、生涯一度限り)、鎌倉市(民有緑地維持管理助成事業:上限100万円/既成宅地等防災工事費資金助成事業の伐採工事:2分の1・上限100万円)に制度があります。茅ヶ崎市・藤沢市・小田原市には見当たりませんでした。
どのくらいの太さの木から対象になりますか?
秦野市と横須賀市は、地上約1.2メートルの高さの幹の直径が20センチ以上、樹高5メートル以上が条件です。これより細い木、低い木は対象になりません。
自分で切っても補助は受けられますか?
受けられません。秦野市は「造園業者等の専門事業者に委託すること」を条件にしており、自分で伐採した場合は対象外と明記しています。横須賀市は工事施行者を市の競争入札参加資格者名簿に登録された市内業者に限定しています。
補助が無い市では何ができますか?
茅ヶ崎市・藤沢市・小田原市では、庭木の伐採は全額自己負担が前提になります。ただし、倒木が隣家や通行人に被害を与えた場合、管理に問題があれば所有者が責任を負います(民法717条)。補助の有無にかかわらず、危ない木は早めに見積を取っておくほうが結果的に安くつきます。
根拠:秦野市「危険木伐採等補助事業」/秦野市「風水害による土砂・倒木撤去助成金」/横須賀市「既成宅地立木伐採工事への助成」/鎌倉市「鎌倉市民有緑地維持管理助成事業」/鎌倉市「既成宅地等防災工事費資金助成事業」(いずれも2026年9月時点。制度は年度ごとに変わります)