
台風のあと、倒れた木を見て最初にやりたくなるのは「片付ける」ことです。でも先に片付けると、市の助成が受けられなくなることがあります。電線・写真・市への連絡・保険の順番を、公表資料で整理しました。
順番はこの5つ
- 電線に触れていないか、離れて確認する。触れている・近い場合は自分で動かさず、電力会社と市に連絡します。
- 写真を撮る。倒れた木の全体、根元、被害を受けたもの、日付がわかる形で。これが助成の申請にも保険の請求にも要ります。
- 市に連絡する。助成制度がある市では、市職員の被害確認が先で、片付けが後です。
- 保険会社に連絡する。火災保険の対象になるかを確認します。
- 業者に見積を頼む。倒木の撤去は、立ち木の伐採より手間がかかることがあります。
先に片付けると助成が受けられない市がある
秦野市には「風水害による土砂・倒木撤去助成金」があります。住宅等に流入した土砂または倒木の撤去を処理業者に委託した費用の50%(最大10万円、1,000円未満は切り捨て)が助成されます。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 風水害により居住家屋やその敷地内に流入した土砂・石・岩、または倒木 |
| 倒木の大きさ | 胸高直径20センチ以上、樹高5メートル以上 |
| 費用の下限 | 助成金を除く費用が3万円以上 |
| 順番 | 市職員による被害状況の確認後に撤去 |
| 期限 | 被害日から90日以内に撤去を完了 |
| 窓口 | くらし安心部 防災課 防災担当 0463-82-9621 |
ここがいちばん間違えやすいところです。「危ないから、まず片付けた」あとに申請しても、被害状況の確認ができないため助成の対象になりません。道路をふさいでいるなど緊急の場合を除き、写真を撮って市に電話するのが先です。
倒木が隣家や車を壊したとき
倒れた木が他人のものを壊した場合、責任は民法717条(土地の工作物等の占有者及び所有者の責任)で判断されます。竹木の栽植・支持に瑕疵(かし)があったかどうか、つまり管理に問題がなかったかが争点になります。
「台風だから不可抗力」とは限りません。枯れていた、根元が浮いていた、以前から傾いていた——そうした状態を放置していた場合は、所有者の責任が問われることがあります。逆に、健全な木が記録的な暴風で倒れた場合は不可抗力と判断されることもあります。どちらにしても、倒れる前の写真と、手入れをしていた記録が身を守ります。
費用と保険
倒木の撤去費用は、立っている木を切るより高くなることがあります。重機が入れる場所に倒れているか、建物や電線の上に乗っているかで作業がまったく変わるためです。
火災保険の「風災」補償は、原則として建物や家財の損害が対象です。庭木そのものの損害や、倒れた木の撤去費用は対象外とする契約が多く、建物に損害が出た場合の撤去費用だけが認められることがあります。契約内容によって違うので、証券を手元に置いて保険会社に確認してください。
倒木の撤去も、まず無料見積から
写真を撮って市に連絡したあとは、撤去の見積です。助成を申請するにも、保険を請求するにも、金額のわかる書面が要ります。
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よくある質問
倒れた木を自分で片付けてもいいですか?
電線に触れていないこと、道路をふさいでいないことを確認したうえでなら可能です。ただし秦野市の倒木撤去助成金のように「市職員による被害状況の確認後に撤去」を条件にしている制度があります。助成を使うつもりなら、写真を撮って市に連絡するのが先です。
秦野市の倒木撤去助成金はいくらもらえますか?
対象経費の50%、最大10万円です(1,000円未満は切り捨て)。倒木は胸高直径20センチ以上・樹高5メートル以上、助成金を除く費用が3万円以上であることが条件で、被害日から90日以内に撤去を完了する必要があります。
台風で倒れた木が隣の家を壊しました。弁償が必要ですか?
民法717条により、竹木の栽植または支持に瑕疵があった場合は所有者が責任を負います。枯れていた、傾いていたなど、以前から危険な状態を放置していた場合は責任を問われやすくなります。まずは保険会社に連絡し、事実関係を記録してください。
火災保険で倒木の撤去費用は出ますか?
契約によります。風災の補償は建物や家財の損害が対象で、庭木そのものや撤去費用を対象外とする契約が多くあります。建物に損害が出た場合に限って撤去費用が認められることもあるため、証券を確認して保険会社に問い合わせてください。
根拠:秦野市「風水害による土砂・倒木撤去助成金」/秦野市「危険木伐採等補助事業」/e-Gov法令検索 民法717条(いずれも2026年9月時点。制度は年度ごとに変わります)